こんなにすごい!唾液の持つ力
皆さん、こんにちは。
京阪電車森小路駅から徒歩3分の【たつみ歯科医院】です。
唾液には、お口の中を守るためのはたらきが多くあります。
唾液には、次のようなはたらきがあります。
・歯の再石灰化を促進
食事を摂ると、お口の中にいるむし歯菌が食べ物の糖分を分解して酸を発生させ、歯の表面を覆うエナメル質を溶かします。
この作用を「脱灰(だっかい)」といい、脱灰が進むと歯はむし歯になってしまいます。
ですが、唾液に含まれるカルシウムには、分解されたエナメル質を修復する力があるため、すぐにはむし歯にならないのです。
この修復を「再石灰化」といいます。
ただし、再石灰化の作用は、プラーク(歯垢)を歯石にしてしまう作用もあります。
・お口を中性に保つ
お口の中は普段は中性ですが、食事をするとむし歯菌の出す酸によって酸性に傾き、歯のエナメル質を溶かす脱灰を起こします。
ですが、唾液は弱アルカリ性ですので、ふたたびお口の中を中性に戻して歯の脱灰を防ぎます。
・自浄作用と抗菌作用
お口の中に常に唾液が分泌されることにより、水で洗い流すように歯に付着した汚れを落としてくれます。
また、唾液には抗菌物質が含まれているため、お口の中でむし歯菌や歯周病菌などが繁殖するのを抑えるはたらきもあります。
このように、唾液が分泌されることでお口の中は細菌から守られますが、加齢とともに唾液の分泌量は減ってきます。
また、「ドライマウス」の症状がある方も、唾液の分泌量が減っています。
唾液の分泌を促すためには「唾液腺マッサージ」が効果的です。
耳の下から頬の間にある「耳下腺」、顎の下にある「顎下腺」、舌の真下にある「舌下線」をやさしくマッサージしていると、次第に唾液の分泌量が増えていきます。
毎日少しずつマッサージをしてみましょう。
ほかにも、硬いものを噛むことも効果があります。
もちろん、唾液の力だけではむし歯を防ぐことはできません。
とくに唾液はプラークを歯石にしてしまうため、歯磨きでしっかりとプラークを取り除くことが大切です。
お口の中の状態やや歯並びは、人によって異なります。
そのため、ご自分の磨きづらい部分を把握して、適切なブラッシングをしないと効果が下がってしまいます。
また、歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスなどの補助グッズを併用すると、より汚れが落ちるようになります。
ご自分に合ったブラッシング方法や補助グッズの選び方・使い方について、当院では患者さまにアドバイスしています。
このように、唾液にはお口の中を健康に保つはたらきがあります。
唾液の分泌を促し、毎日の適切な歯磨きや定期的な歯科検診で、お口の健康を保っていきましょう。