妊婦さんこそ、歯科医院に行くべき理由
皆さん、こんにちは。
京阪電車森小路駅から徒歩3分の【たつみ歯科医院】です。
妊娠中は歯周病になりやすい、ということをご存知ですか?
歯周病は自覚症状があまりないまま進行していき、お口だけでなく全身にも悪影響を与える病気です。
とくに妊娠中に歯周病になってしまうと、お腹の赤ちゃんにも影響があるため、妊娠中でも歯科医院を受診することをおすすめしています。
妊娠15週までの妊娠初期は、胎児への影響が大きな時期で、つわりがある場合も多いため、控えておいたほうがいいでしょう。
また、妊娠28週以降の妊娠後期は、椅子を倒す際にお腹が圧迫されて苦しくなったり気分が悪くなったりしてしまう「仰臥位性低血圧」を起こす恐れがあります。
そのため、16週(妊娠5ヶ月)から27週(妊娠7ヶ月)の安定期に、歯科医院を受診してクリーニングなどをしてもらいましょう。
母体に負担がかからない程度であれば、治療を行うこともできます。
歯周病とは、歯周病菌によって炎症が起こり、歯ぐきや歯を支える骨などが破壊される病気です。
妊娠中は、ホルモンバランスの変化やつわり、食生活の変化などにより歯周病リスクが高まり、「妊娠性歯肉炎」と呼ばれています。
妊娠性歯肉炎のほかにも、妊娠中は「妊娠性エプーリス」と呼ばれる良性の腫瘍が歯ぐきにできやすくなります。
妊娠性エプーリスは産後に自然に消える多いのですが、悪化すると歯ぐきや骨の切除が必要なこともあります。
妊娠中に歯周病になってしまうと、胎児や出産に悪影響を与える可能性があります。
通常、出産が近くなると、「プロスタグランジン」という物質が子宮で分泌されることによって分娩が始まります。
しかし、歯周病で炎症が広がると、炎症を抑えようとしてプロスタグランジンが分泌されるため、早産が引き起こされてしまうのです。
また、お母さんが歯周病だと、通常よりも低体重児の割合が多いという報告もあります。
歯周病を予防するためには、しっかり歯を磨く、水分を多く摂る、キシリトール配合のガムを噛むことなどが効果的です。
とくにつわりで歯磨きが辛いときには、水分やガムがいいでしょう。
赤ちゃんの歯は、お腹の中からすでに作られ始めています。
歯のもとになる芽である「歯胚」は、妊娠7~10週頃作られます。
妊娠4~5カ月頃からは 歯胚にカルシウムやリンが含まれるようになり、少しずつ硬い組織になっていきます。
一部の永久歯の芽も、すでに妊娠期から作られ始めます。
お母さんがしっかりとご自分のお口の健康維持をすることで、身体もお口も健康な赤ちゃんが育ちます。
できれば妊娠を考え始めたら歯科医院にも通い、健康なお口を作っておきましょう。